授業ガイダンス 「倫理を学ぶ」とはどういうことか?

☆ MT(=向出ティーチャー)の考える「3つの自由」(ニセモノとホンモノ)について

 

1.自分勝手という自由=無人島での自由

 ex.どこにでもゴミを捨てる自由=ニセモノの自由

 ○ では、ホンモノの自由とは何だろう?

   それは、社会性という自由。今ある社会に適応できることに加えて、よりよい社会を

  構想し、その実現のために、他者とコラボレーションできる「社会人の自由」

 

2.何もしない自由=棺桶での自由

 ex.一日中寝て暮らす自由=ニセモノの自由

 ○ では、ホンモノの自由とは何だろう?

   それは、自律という自由。楽をしたい、怠けたいという弱い自己を克服できる

  「自律人の自由」

 

3.何も考えない自由=軍隊での自由

 ex.命じられるままに敵を殺す自由=ニセモノの自由

 ○ では、真の自由とは何だろう?正義と不正義、善と悪を自分で判断して行動できる

  「主体人の自由」

2022(R4)年度

4月15日(金)

「今回の授業を受けて」

今回、パワーポイント(のスライド)を見て、震災について少しでも知っておくといいと思いました。なぜなら、この大きな
震災があったことを、これからの子ども達に伝えないといけないと思ったからです。

授業担当者のコメント:ありがとうございます。頑張ってパワポ作って良かったです。「これからの子ども達に伝える」は、
           私のモチベーションにもなって
います。

「先生の友達が言ってたこと? 『何も考えない自由が軍隊の自由』というのは、押しつけになるかも」

自分は、「『何も考えない自由:軍隊の自由』というのは少し違うかな」と思いました。何故かというと、軍隊の人達は上司
(上官)などから命令されて行動するけど、それは大切な人などを守ると考えて行動しているからです。
キレイ事だけどね。

授業担当者のコメント:感心しました! あなたは、倫理の授業に向いている人だと思います。その批判精神を大切にして、
           自分の道を進んでいってくだ
さい。最後の「キレイ事だけどね」にも、あなたの思慮深さがにじみ出て
           いますね。私も見習いたいです。

「(はじめての倫理)」 ( )内は、授業担当者

初めて倫理の授業を受けて思ったことは、まだまだ知らないことがたくさんあるなということ。なぜなら、哲学や宗教の人を
全然知らなかったから。これからが楽しみです。

授業担当者のコメント:おお! あなたは今回登場した、古代ギリシアの哲学者ソクラテスの考え方に近い感性の持ち主ですね。
           「無知の知」と言って、「私は真理について自分が無知であるということを知っている(自覚している)。
           だからこそ、真理を求め続ける」という考え方です。それはあなたが書いてくれているように、「全然
           知らないからこそ、知ることを楽しめる」ということです。


2021(R3)年度

4月12日(月) 3K倫理

「自由」

自由になりたいと思った。でも、先生は何が言いたいのか分からなかった。

授業担当者のコメント:ごめんなさい。私の伝え方が良くなかったのでしょう。私は「あなたとの授業」に失敗したことになります。
           でも、授業は生徒と
先生のコラボレーション(共同作品)なので、あなたの協力も大事です。一緒に、倫理
           の授業を頑張りましょう! そしてそれが、
倫理以外の他の授業でもできるようになるといいですね。

「自由」

自由にもホンモノの自由とニセモノの自由がある。そして、他者とコラボレーションできることや、楽をしたい自分を克服すること
などがホンモノの自由なんだと思った。

授業担当者のコメント:「他者とコラボレーションできること」が社会人の自由で、「楽をしたい自分を克服すること」が自律人の
           自由ですね。私も、「未
完成で発展途上」の人間です。でも、その「途上感」を楽しんでいます。「達成感」
           もいいですが、挑み続ける「途上感」もいいも
のです。

「今日の授業」

今日の授業で、倫理とはどういうものなのか考え、知ることができ、一つの考え方でも、色々な見方や考え方があるのだと分かった。
だから自分も、物事を色々なところから見ることのできる人になりたいと思った。

授業担当者のコメント:今日の授業では、倫理を「仲間同士で自由に幸福に生きる道すじ」という意味で紹介しましたが、倫理を
           「人間性」という意味で説
明することもできます。「倫理的な人」が「人間的な人」みたい

~番外編~

「生きることに+(プラス)だから勉強する」

授業担当者のコメント:メモとして、こんな言葉を書いてくれた人がいました。ありがとうございます。私が、「倫理を勉強する
           目的は、生きることに役
立つからというよりも、生きることにプラスになるから」と言ったことを心に
           留めてくれたのですね。青い蛍光ペンを使い、柔ら
かい四角で囲って書いてくれていたこともうれしかった
           です。
写メを撮りました(笑)。

  

4月13日(火) 3I倫理

「自由」

自由というのは、色々なことがあるんだなと思いました。そして特に良かった自由は、主体人の自由だと思ったし、自分も善と悪を
判断して行動しようと思いました。

授業担当者のコメント:倫理には、これまで一つの見方でしか理解できていなかった物事を、それとは別の色んな見方で理解できる
ようになるというメリ
ットがあります。あなたにとっての今回の授業の成果は、自由を「自分で考えて自分で
決めて自分で行動する主体人のカッコよ
さ」という見方で理解できるようになったことですね。そして私は、
その手助けができたことがとてもうれしいです。やはり授業
は、生徒と先生のコラボレーション(共同作品)
ですね。

「震災」

私は石川に住んでいて、震災・津波を経験したことはないけれど、体験した人達が伝えてくれたことをしっかり考えなければいけない
と思った。また、これからの世代にも伝えていかなければいけないことだと思った。

授業担当者のコメント:私は、マンガとアニメを使って語り部の方の体験談を分かりやすく伝える方法に、とても感動しました。特に
授業でも触れた、母
親の遺体を焼いて骨にしたら、骨盤に赤ちゃん(語り部の方にとっての妹)の骨がくっつい
ていた話には、涙が止まりませんでし
た。その時、マスクが涙を吸い取ってくれてありがたかったです。

2020(R2)年度

6月1日(月) 3K倫理

「倫理を学ぶ目的」

私は人間についてあまり深く知らないので、いろんな時代の人たち(哲学者や宗教家)について知りたいと思いました。だから人間の特徴についての
知識を身につけていきたいです。

授業担当者のコメント:「とくちょう」には、「特徴」と「特長」の2種類の言葉があることを知っていますか? 「特徴」にはプラス面もマイナス面も含
まれますが、「特長」はプラス面だけです。ですからあなたは、人間についてプラス面もマイナス面も知りたいということです
ね。これから倫理を学ぶに当たって、とても頼もしい心構えだと思います。

「感想と思ったこと」

今日の話を聞いて自由について考えたら、自由について分からなくなった。また、自由の意味はルールやマナーに縛られた状態のことを言うのかと、疑問を持った。

授業担当者のコメント:ルールやマナーを「人間を縛りつけて、自由を奪うもの」と思わない方がいいですよ。例えば、あなたは信号機に守られているで
しょう。信号機のルールは、車の運転者にとっては不自由かもしれませんが、歩行者にとっては自由(権利や命、安全が守られる
という意味で)を保障するものでしょう。運転者も車を降りれば歩行者になります。歩行者も車を運転すれば運転者になります。
では、どちらが強者でどちらが弱者でしょうか? ルールやマナーは、どちらかというと弱者を守るもの、弱者の自由を保障する
ものなのではないでしょうか?

6月3日(水) 3C倫理

「(想像力で生きている)」 ( )内は、授業担当者

自分の中で、人間は皆、想像力で生きていると考えていて、人と人が生きていく上で、自分一人じゃ生きられないと思う。だから、助け合って生きていく
ことが大事だ。
 

授業担当者のコメント:想像力ですか、私も大好きな言葉です。例えば、違う国に生きている人たちのことや、違う時代に生きていた人たちの喜びや悲
しみを想像する楽しさがあるからです。あ、これって世界史を学ぶ(教える)喜びじゃん! 倫理もね(^_^)v

「人間のあり方」

授業を通して、お互いのいいところを尊重することが大切だと思いました。なぜなら生活などは、人間と人間の重なったものでできていると思うからです。

授業担当者のコメント:「人間と人間の重なったものでできている」の部分が、私の心に刺さりました。生きることって、自分と他者とのコラボレーショ
                ン(共同作品)なのだと思います。

「(人間とは何か)」 ※( )内は、授業担当者

「人間とは何か」について考えた時に、生きていく上で自分自身も大切だけど、その分、責任感を持たなきゃいけないと思う。なぜなら、私だけが(この
世界に)住んでいるわけじゃないからであり、このことを忘れないで生きていきたいと思った。

授業担当者のコメント:「責任感を持つ」って、大人のカッコよさだと思います。

「倫理を学ぶとはどういうことか」

今日の授業を聞いて僕は、自由の意味をはき違えてはいけないと思った。なぜなら、自由の意味が少し違うだけで、全然自由じゃなくなってしまうからだ。 

授業担当者のコメント:「勝手なおしゃべり」「寝る」「自分で考えないで話を聞くだけ。ノートを取るだけ」などが「自由じゃない授業」だと思います。