授業№40 実存主義②(ハイデッガー・サルトル)、人道主義
T.Q.「ガンディーの思想の今日的な意義とは?」
T.A.
ガンディーは、サティヤーグラハ「真理の把持」、ブラフマチャリヤー「自己浄化」、非暴力・不殺生(アヒンサー)の
三つを説いた。近代ヨーロッパが、武器をどんどん発達させて暴力に走ってしまった中で、彼は非暴力・不服従に
よって、暴力的行為よりもはるかに積極的な行動をとって真理を貫いた。そのことがガンディーの思想の今日的な
意義である。特に9.11事件以降の世界にとって。
2020(R2)年度
1月22日(金) 3C倫理
「(自分らしさと自由)」 ※( )内は、授業担当者
自分らしさを自由に作っていきたい、と思いました。そして、自由に生きていきたいと思いました。
授業担当者からのコメント:それにともなう重い責任を果たし、それにともなう将来への不安を乗り越える
ことにも、あなたらしく頑張って(努力と工夫)ください。楽(らく)するの
ではなく楽(たの)しんで! あと、カントが次のように言っていましたね。
「自分で作ったルールに従って生きるのが自由。自分が納得したルールに従って
生きるのが自由」。
「マザー=テレサ」
私は、マザー=テレサの「無関心でいることが罪だ」という言葉が好きです。なぜなら、嫌ったりするのも
その人に関心があるから、無関心でいることが一番悲しいことだと思うからです。
授業担当者からのコメント:なるほど、これは「いじめ問題」にもそのまま当てはまる考え方ですね。いじめ
が起きないように、しっかり予防するための有効な方策のヒントがここにありますね。
「(マザーの言葉)」 ※( )内は、授業担当者
(「あなたも、『誰かにとってのあなた』なのよ」という)マザー=テレサの言葉は、「この世の中に必要じゃ
ない人なんていない」って言っているみたいです。そして、私も誰かにとって必要な人間だったらいいなと思いました。
授業担当者からのコメント:あなたは十分に、「誰かにとって必要な人間」だと思いますよ。この「ウルトラ80」
を、天国にいるマザー=テレサに読んでもらいたいです。きっと、微笑んで喜んで
くれるでしょう。あの天使のような笑顔で。
1月27日(水) 3K倫理
「人間だけが『実存は本質に先立つ』」 ※( )内は、授業担当者
人間が作る人工知能を持っている機械(ロボットなど)(が、もうすぐ身近なものになりそうだ。だから、その
ようなロボットなどの場合)実存と本質とどちらが先に来るのかが気になった。
授業担当者からのコメント:私の好きな映画に、「ブレードランナー」というSF映画があります(原作はF.K.
ディックの『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』)。人間に反抗したレプリカントと
呼ばれた人造人間(あらかじめ寿命を設定されている)を見つけ出して破壊する特別捜
査官が主人公で、レプリカントがこんな台詞(せりふ)を言います。「私は考える。
だから私は存在する」。これはデカルトの言葉(「哲学の第一原理」)ですね。さて、
お答えです。将来、限りなく人間に近い機械が誕生したとしたら、その機械は「先に
実存して、その後、経験と思考を通して本質を作っていく」存在になるでしょう。それ
がユートピア「理想世界」につながるのか、ディストピア「悪夢のような世界」につな
がるのか…。
「向かうは死」 ※( )内は、授業担当者
今日の授業で学んだことの中に、「人間だけが唯一死を知覚している」とあり(ます。しかし、)脳の作りや環境
だけで、他の動物と何が違うのか僕には分かりません。
授業担当者からのコメント:この「ウルトラ80」へのコメントは上のコメントに含まれているので、どうぞ参考に
してください。答えは、人間以外の生き物は、自分自身がいつか死ぬ・消滅することを
知らないということです。脳とか心とかに宿る理性(の働き)を、持っているか持って
いないかの違いでしょう。
「マザー=テレサ」
今日の授業で、「置かれ場所で 咲きなさい」という言葉が印象的だった。なので、春から社会人としてキレイな
花を咲かせられるように頑張りたい。
授業担当者からのコメント:ありがとうございます。あなたの言葉には毎回感心させられます。「今、目の前のやる
べきことをやる」もそうでしたね。来週お届けする「3年学年通信 レッツ・ゴー」
(最終号)に使わせていただきます。
2019(H31→R元)年度
1月17日(金) 3I倫理
「人の幸福とかは本質としての人格」 ※( )内は授業担当者
本質とは、やはり自分にとっての信念であると思う。(なぜならば、)質とは、その信念を「いかにして」達成できたかであり、
量とは、その信念を「どれだけ」達成できたかであると思ったから。
授業担当者からのコメント:これはベンサムとミルの功利主義哲学と、今回のサルトルの実存主義(「(人間の)
実存は(個人の)本質に先立つ」)のコラボレーションですね。素晴らしい!
「(日本のマザー=テレサ)」 ※( )内は授業担当者
渡辺(和子)さんの本、『置かれた場所で咲きなさい』を読みたいと思った。なぜなら、人生はうまくいかないことが多いし、自分の
望んでいないことが起こるかもしれないけど、どんな場面・場所でも、努力(や工夫)をして自分なりの花を咲かせることが大切だ
と思ったから。
授業担当者からのコメント:あなたは、この「母校」(卒業したという意味)で、あなたなりの花を咲かせたと思いますよ。
私も、この「母校」(今の私を産んでくれたという意味)で、私なりの花を咲かせることが
できたと思っています。是非、読んでみてください。
1月20日(月) 3K倫理
「(自分らしさを自分でつくる)」 ※( )内は授業担当者
私はサルトルの「実存は本質に先立つ」という言葉が好きです。なぜなら、自分らしさを自分で自由につくる事ができるからです。
授業担当者からのコメント:「人間の本質はこれ。だからあなたも、そのように生きなければならない」ではないのですね。
自分の本質=自分らしさを自由につくりましょう。プラトンだってカントだって、そうやって
自分の哲学を生み出したのでしょう。
「(責任)」 ※( )内は授業担当者
私は昔、考えることに疲れて(自分の)責任を放棄してしまったことがあった。しかし、責任を負えるのは人間にしかできない
ことに気づき、もう一度、考えることを始めることができた。
授業担当者からのコメント:「全ての責任は私が取るから、君たちは自由に自分の力を存分に発揮して頑張ってください」
と言えるリーダーが、理想のリーダーなのでは?
「サルトル」
いちいち誰かと比べたり、誰かの意見に合わせなくても、自分らしさを持って生きようと思った。また、それが自由をつくること
なんだと分かった。
授業担当者からのコメント:なるほど、本当の自由とは与えられるものではなくて、自分でつくるものなのですね。
「ガンディー」 ※( )内は授業担当者
ガンディーの名前は知っていたけど、詳しいことは何も知らなかった。よって、今日の授業で知ることができてよかったと思うし、
(ガンディーが主張した)非暴力と不服従(で精神力や愛の力で闘うこと)は今、一番大切なことだと思う。
授業担当者からのコメント:私も、今の世界は危機的な状態だと思います。同時に「このピンチをチャンスにしなければ」
とも思っています。絶望したら負けですよね。希望を持って進んでいきましょう。そう言えば
「危機」という単語は、「危険(ピンチ)」と「機会(チャンス)」で成り立っていますよね!
「マザー=テレサ」
「あなたも誰かにとってのあなた」って言葉に感動しました。なぜなら、自分が「今ここにいてもいい存在」だということを認識できるから
です。
授業担当者からのコメント:近江学園(知的な障害を持つ子ども達の施設)を創設した糸賀一雄さんの言葉を思い出しました。
「この子らはどんなに重い障害をもっていても、だれととりかえることもできない個性的な自己
実現をしているものなのである。人間と生まれて、その人なりの人間となっていくのである。
その自己実現こそが創造であり、生産である。私たちのねがいは、重症な障害をもったこの子たち
も立派な生産者であるということを、認めあえる社会をつくろうということである。『この子らに
世の光を』あててやろうというあわれみの政策を求めているのではなく、この子らが自ら輝く素材
そのものであるから、いよいよみがきをかけて輝かそうというのである。『この子らを世の光に』
である」。私の教育観や子ども観の根っこになっている「福祉の思想(哲学)」が、これです。
「咲く場所」
今、私が置かれている場所で咲くことは、すごく難しいと思うけれど、努力は報われると思う。(そして、)咲くことができると、その場所は
(自分にとって)大切なところになると思う。
授業担当者からのコメント:「咲くことができると、その場所は大切なところになる」。素晴らしい言葉です。そして
私にとっての本校が、そんな大切な場所になっています。あと、努力だけだとしんどいかも。
工夫するのも頑張りのうちなので、楽しく工夫することで自分らしさを発揮して(自分の花
を咲かせて)ください。