授業№39 実存主義①(キルケゴール・ヤスパース・ニーチェ)
T.Q.「キルケゴールとニーチェそれぞれの実存主義の違いとは?」
T.A.
キルケゴールは実存の三段階を美的実存、倫理的実存、宗教的実存とし、単独者として信仰を選ぶ宗教的
実存を重視する有神論的実存主義であった。ニーチェはキリスト教道徳を受動的ニヒリズムとして否定し、
「神は死んだ」と唱え、能動的ニヒリズムで新たな価値を創造する超人であるべきであると主張する無神論的
実存主義の立場をとった。
2020(R2)年度
1月20日(水) 3C倫理
「奴隷道徳」 ※( )内は授業担当者
「金持ちや権力者は天国に行けない」という考え(奴隷道徳)は違う。なぜなら、貧しい人でも悪い
人は居るし、逆に金持ちなどにもいい人は存在するからだ
授業担当者からのコメント:私も同感です。そしてニーチェは、次のように伝えたいんじゃないでしょう
か。「自分の(人間の)弱さや甘さを正当化しちゃダメだよ。弱いからこそ
強くなろうとして頑張るんだし、自分を甘やかさないで強くなろうね」
(力への意志を発揮する英雄道徳。これが「超人」の生き方)。ちなみに、
矢沢永吉さんの生き方が、英雄道徳的ですよね。「俺はYAZAWAだ。
ビッグになるぜ!」…みたいな。「ロックな生き方」ってことかな。
「主体性・個別性」
人任せにして生きたり、人と同じ様に生きるのではなく、主体性・個別性を大切に生きる。だから、
専門学校に行ってからやこれからも、自分の考えを持って行動する。
授業担当者からのコメント:あなたの「ウルトラ80」を読ませてもらって、「アナ雪」の劇中歌「レット・
イット・ゴー」を思い出しました。「ありのままの姿みせるのよ ありのままの
自分になるの」「これでいいの自分を好きになって これでいいの自分信じて」
…ですよね。
「(自分が嫌)」 ※( )内は、授業担当者
自分のことをプラスに考えたいと思っても、私にはそれができません。私は自分が嫌です。だから、どう
したら自分のことをプラスに考えられるのか知りたいです。
授業担当者からのコメント:最初に、あなたの悩みは「人間の悩み」として、それ自体に
そのことをイギリスの功利主義哲学者ミルが、次のように表現しています。
「悩まない愚か者よりも、悩んでいるソクラテスでありたい」。悩むという
ことは考えるということなので、それはもう立派な哲学(人生哲学)の営み
なのですね。次に、上のコメントでも紹介した「アナ雪」を(まだ観ていな
かったら)観て、生きるヒントをもらうとよいでしょう。倫理を学習した上で
観ると、より一層楽しめると思いますよ。最後に、「あなたの持ち味は、みんな
がプラスに受け取ってくれていますよ」。
1月26日(火) 3K倫理
「死と向き合う」 ※( )内は、授業担当者
自分も、「あなたが子どもの頃に母親のお腹(なか)で、(あなたの)弟か妹か分からないときに(一つの命が)
死んだ」ということを、18歳になった時に言われた。(だから、)会ったことはないけど、本当は(存在して)
いたはずの自分の弟妹(きょうだい)がとても愛おしく、悲しくなった。
授業担当者からのコメント:自分より先に逝った大切な人(家族や仲間)の記憶(心や想い)に励まされたり、
なぐさめられたりすることがあります。それは、ある意味「一緒に生きている」
ことなのではないでしょうか。そして自分が逝く時も、誰かにとっての記憶に
な
「永劫回帰」 ※( )内は、授業担当者
永劫回帰の考えが、すごくしっくりきた。そして、永劫回帰(や運命愛)では、自分で目標を立てることが大切
だということが分かったので、目標を立てて生きていきたいと思った。
授業担当者からのコメント:3年生の学年目標「準備→挑戦→達成」も、目標を立てることの大切さを伝えて
くれます。あと、私は部活で次のように部員を励ましています。「成功に大切なのは、
興味・目標・練習・希望。語呂合わせで覚えるなら、『今日、木蓮(もくれん。春の
訪れを告げる花)きれい』。バドミントンが好きで、チーム全体の目標や自分個人の
目標を立てて、練習を頑張る。そして、バドミントンが上達して目標が達成されること
に希望を持ち続けよう。あきらめないで」と。
2019(H31→R元)年度
1月14日(火) 3I倫理
「哲学の使い方」「哲学の使い方」 ※( )内は授業担当者
(主体的で個別的な自分自身や、自分の人生の一回性を重視する)キルケゴールの考え方は、とてもいいと思った。そして、
人生の中に「隠し味」くらいで色々な哲学の考え方を入れることにより、「いい人生」になるのかなと思った。
授業担当者からのコメント:なるほど、「隠し味」くらいで丁度いいのかもしれませんね。そうじゃないと、結局
「押しつけがましく」なってしまうのかもしれませんね。
「(ニーチェのように)」 ※( )内は授業担当者
ニーチェのように、「生まれ変わっても自分になりたい」と思えるようになりたい。そしてそのためには、自分のことをもっと
好きになったり、自信をつけたりしなければいけないと思った。
授業担当者からのコメント:「アナ雪」の劇中歌、「レット・イット・ゴー」を思い出しました。「ありのままの
姿見せるのよ ありのままの自分になるの」「これでいいの自分を好きになって
これでいいの自分信じて」…みたいな。
1月15日(水) 3K倫理
「ニーチェ」 ※( )内は授業担当者
「強者が悪で弱者が善」、確かにそんな人(例えば、悪い政治家や善い庶民)はいると思います。そして、自分のことを
「かわいそうな人間」(例えば、「自分はどうせ強くなれない」と思っている人)が少なくはないと思いました。
授業担当者からのコメント:なるほど、自分のことを「かわいそうな人間」と思っている人は、自分の可能性
(他者も含めた人間の素晴らしい可能性)を信じられない人なのでしょうね。
そしてニーチェの言う奴隷道徳(「かわいそうな自分は、かわいそうだからこそ
天国に行けるから別にいいや」と思って、自分を正当化する道徳。キリスト教を
自分勝手に「悪用」する考え方。「神を殺した」のは、そんな「近代人」)は、
こういう生き方にNG(「NGのNは『のびしろ』」)を出しているのですね。
全ての人間を励ますために! ニーチェ自身を励ますために!
「考え」
ヤスパースの限界状況、包括者のことを学んだ私は、この考え方が好きだと思いました。なぜなら、人によって考え方が
違っていて、どのようにして暗闇から抜け出すかによって、その後に得られるものが違うと思うので興味を持ちました。
授業担当者からのコメント:「どのようにして暗闇から抜け出すかによって、その後に得られるものが違う」と
いう考え方に、私自身の経験を重ね合わせました。そして歌いたいです。
~♪~どこまでやれるか自分を試したいの そうよ変わるのよ私~♫~
(「アナ雪」の劇中歌、「レット・イット・ゴー」の一節)