授業№35 合理論(デカルト)、プラグマティズム

T.Q.「デカルトの学問観とは、どういうものか?」

T.A.
デカルトは方法的懐疑から「我思う、故に我在り」という結論に達し、自我が出発点であるとした。さらに演繹法に
よる事実の導き方を考え出し、物心二元論では機械論的自然観を主張した。このようにデカルトは、神にとらわれ
ない新しい科学的な考え方を説いた。

2020(R2)年度

11月16日(月) 3K倫理

「(道具主義)」 ※( )内は授業担当者

道具主義は、「その距離を競うより どう飛んだか どこを飛んだのか」というAKBの曲の歌詞に似て
いる気がした。(だから、プラグマティズムの哲学に興味・関心を持てた。)

授業担当者からのコメント:紹介します。「365日の紙飛行機」です。素敵な歌詞ですね。

朝の空を見上げて 今日という一日が
笑顔でいられるように そっとお願いした

時には雨も降って 涙も溢れるけど
思い通りにならない日は 明日 頑張ろう

ずっと見てる夢は 私がもう一人いて
やりたいこと 好きなように 自由にできる夢

人生は紙飛行機 願い乗せて飛んで行くよ
風の中を力の限り ただ進むだけ
その距離を競うより どう飛んだか どこを飛んだのか
それが一番 大切なんだ さあ 心のままに 365

星はいくつ見えるか 何も見えない夜
元気が出ない そんな時は 誰かと話そう

人は思うよりも 一人ぼっちじゃないんだ
すぐそばのやさしさに 気づかずにいるだけ

人生は紙飛行機 愛を乗せて飛んでいるよ
自信持って広げる羽根を みんなが見上げる
折り方を知らなくても いつのまにか飛ばせるようになる
それが希望 推進力だ ああ 楽しくやろう 365

 (以下、省略)
人生は紙飛行機 飛んで行け! 飛んでみよう!

「(私は思う。だから私は存在する)」 ※( )内は授業担当者

自分が今存在していることについて、考えることがある。そして、その時に人間には理性があると改めて
気がつく。

授業担当者からのコメント:なるほど、「気がつく」ということは、誰か他の人から与えられるのではなくて、
 自分の中にあるということですね。デカルトの言う良識(よい理性)は、全ての
 人間が生まれながらにして公平に、自分の中に持っているものなのですね。たとえ
 それが、神様から与えられたものだとしても、自分で気づいて、それを発揮させれば
 いいのですね。

11月18日(水) 3C倫理

「疑う」

僕は、デカルトのように自分が本当に存在しているのかを疑った事はない。でも、自分の存在を証明するために、
これからの人生で世の中に何かを残したい。

授業担当者のコメント:「自分の存在を証明する」「世の中に何かを残す」…すごく格好いいです! あなたの
持ち味が十分に発揮された、とても素敵な「ウ
ルトラ80」ですね! さて、私の授業は
「私の存在証明」にな
っているでしょうか? 私は、高校教師として「世の中に何かを
残せて」いるでしょうか? そんな事を考えさせてもらいました。

「情念と高邁(こうまい)の精神」

情念を抑えることで、人は正しい道を進むことができる。だから、どんなことがあっても高邁の精神でいたい。

授業担当者のコメント:情念に負けてしまうと、チームプレーができなくなることがあります。「キャリハ」
          (3年生のキャリア・リハーサル探究活動)の
時間に、ずっとふざけている生徒がその
           典型だと思います。ごく
一部の生徒ですが、残念に思います。そんなあなた達は、
           アスリ
ートとして部活動や大会で、情念に勝ったり負けたりすることを経験したので
           しょう。情念に負けてしまうということは、対戦相
手に負ける以前に自分自身(情念に
           流されやすい弱さ)に負けて
いるということなのでしょうね。

「(プラグマティズムとアニメの台詞)」 ※( )内は、授業担当者

プラグマティズム(という哲学の名前)が、よくアニメで聴く言葉だと思った。そしてそれは、「やらずに後悔
するより、やって後悔した方が
100
倍ましだ!」(である。)

授業担当者のコメント:もしかして「ワンピース」とか…? 登場人物(気のいい海賊たち)が、いかにも言い
           そうな台詞(セリフ)ですね。あなたは、行
動主義のプラグマティズムという哲学を、
           具体的に理解できてい
ると思います。

2019(H31→R元)年度

12月9日(月) 3K倫理

「プラグマティズム」 ※( )内は授業担当者

私はプラグマティズムの考え方が好きだ。なぜなら、何か(善や美の真理とか)を難しく考えるよりも、行動に移す
(行動してみる)ことの方が効率的(効果があるかどうかやうまくいくかどうかがすぐに分かる)だと思ったからだし、
考え方が単純(シンプル)で分かりやすいと思った。

授業担当者からのコメント:理性を経験よりも重視する合理論(フランスやドイツらしさ)よりも、経験
             や行動を理性以上に大事にする経験論(イギリスらしさ)やプラグマティズム
             (行動主義)(アメリカらしさ)の方が、あなたの人生観や価値観に近いの
             ですね。私はどちらかというと、合理論(ていうか合理論と経験論のそれぞれ
             の「いいとこ取り」したカントの哲学)がしっくりきます。ロマンティック
             過ぎるかな…と、自省もするのですが。


「デューイ」 ※( )内は授業担当者

デューイが考えた、「知識は試行錯誤を通して改良されるという道具主義」が印象に残った。(よって)このことから、
ただ学校で学ぶだけじゃなくて、頭に入れて(学んだことを道具として使えるようにして)おくことが大切だと分かった。

授業担当者からのコメント:哲学者のデューイは、実は教育学者でもあるんですよ。「教育とは、試行錯誤
             を通して自ら成長していく子どもたちを、大人が支えて応援して励ますこと」
             という考え方を大切にし、それを実践した人なのです。私も、そんな先生(大人)
             になりたいと思っています。


12月13日(金) 3I倫理

「デカルトの考え方」 ※( )内は授業担当者

これまでの(授業)の、神が関係する考え方よりも、すごく現実的で、(私の思う)哲学らしい考えだと思った。(そして、)
何に対しても(疑うとか自分の頭で)考えることによって、物事(や事物)の一つひとつの理解が深まる(原理や原則を
それらに当てはめてみることによって、それらを深く理解する<=演繹法>)ことはいいことだと思った。

授業担当者からのコメント:「神が関係する考え方」とは、パスカルやカントの思想のことでしょうか。
             しかし、宮崎駿監督のジブリ作品や世界的に大ヒットした新海誠監督の「君
             の名は。」「天気の子」などで描かれる世界には、宗教的な要素が多く取り
             入れられていますね。環境問題や平和・人権の問題を改善・解決するには、
             「神」が関係する哲学が必要なのかもしれません。


「プラグマティズム」 ※( )内は授業担当者

今回の授業でプラグマティズムという哲学が出てきて、私はとてもその考え(知識とは、試行錯誤を通して改良される
という道具である)に共感できた。なぜなら、「道具は使い方次第」という言葉や「全ては道具」という考え方は、これに
当てはまると思ったからである。

授業担当者からのコメント:「弘法筆を選ばず」ということわざがありますが、弘法大師(空海)は、「腕前
             だけでなく、道具(筆)も大事」と言っているそうです。楽器がそうですよね。


「道具主義」 ※( )内は授業担当者

この考え方(知識とは、試行錯誤を通して改良されるという道具である)には賛成ですが、道具という言葉に違和感を持ち
ました。なぜなら、僕が道具という言葉が嫌いだからですし、考え方(哲学や宗教といった思想など)を物としてしか扱って
いないようで嫌いです。

授業担当者からのコメント:なるほど。何かに喩えること(比喩)のマイナス面ですね。プラス面は、具体的で
             分かりやすくなることなのですが。確かに道具には、「たかが道具」のようなニュ
             アンスが感じられますね。実は、3学期の授業でフランクフルト学派の哲学が出て
             きます。そこでは「道具としての理性」がファシズム(ナチス=ドイツや独裁者
             ヒトラーの政治体制)を生み出した原因として、道具という言葉(比喩)が否定的に
             使われています。これは授業の先取りですね。素晴らしい感性です!