授業bQ1・22 日本の儒学@(林羅山・山崎闇斎・山鹿素行)と日本の儒学A(伊藤仁斎・中江藤樹)

T.Q.「羅山はどのように幕府支配を正当化したか?」

T.A.
羅山は儒教の考えを政治に上手に活用し、朱子学によって社会・身分秩序を守ることを重視している。
上下定分の理や敬を強調したが、これらは戦国時代以来の混乱をおさめる必要から説かれた考え方で
あり、政治的に幕府の支配体制を正当化することになった。

T.Q.「江戸時代の庶民にとっての仁斎と藤樹とは?」 

T.A.
仁斎は孔孟の根本的な考え方である仁と愛を主張し、それを日常生活の教えとして庶民化した。藤樹は
琵琶湖畔に藤樹書院で庶民に人道を説いたため、近江聖人と呼ばれ、彼はそこで孝は人倫の根本であ
ると説いた。どちらも愛について庶民に分かりやすく説いた点が共通している。


2022(R4)年度

10月7日(金)

「(陽明学)」 ( )内は授業担当者   

私は、陽明学に興味を持つことができた。(なぜなら、)今は普通に誰とでも結婚できるのに、昔(身分社会の江戸時代の日本)は
身分が絶対だったから(身分を越えて)結婚できなかったという話を授業で聴いたから。

授業担当者のコメント:この「ウルトラ80」は、「日本の陽明学の祖」中江藤樹の説明を聴いて書いてくれたものですね。陽明学が
           おおらかな考え方の儒
学(例えば、「心即理」。欲望も含めた心がそのまま人間性)なら、その真逆が朱子学
           (江戸幕府の身分制度を正当化する「性即
理」。きまりやルールを守るのが人間性)ですね。ちなみに、私
           父の名前は「孝」弘(たかひろ)で、中江藤樹のキーワードの
「孝」(自分を生み育ててくれた存在への感謝)
           が使われていま
す。その名前をつけた祖父と祖母の、自分の子どもに対する愛や願いを、強く感じます。

「(経世済民)」 ( )内は授業担当者   

私は、大学で経営学を学びたいです。(だから、)「経世済民」みたいな経営学に関係のある言葉はありますか?

授業担当者のコメント:経営という言葉は、「会社や企業などで、具体的な経済活動を営(いとな)む」という意味です。よって、
           経済が「経世済民。世
(=社会)をおさめて、民(=人々)を救う」という意味であることもしっかり理解
           しておく必要があると思います。あと、面接
や志望動機書のネタになりそうな考え方として、次のようなもの
                があるので紹介します。「私は『理論としての経済学』の知識を身につけ、それをベースにして『実践として
           の経営学』を学びた
いです」。これだ!

2021(R3)年度

9月28日(火) 3C倫理

「経世済民」 ( )内は授業担当者   

ブラックな会社は、「経世済民」(という企業活動)のためじゃないことが分かりました。(そして、)ブラック企業が無くなると
いいなと思った。

授業担当者のコメント:「世を経(おさ)め(治め)、民を済(すく)う(救う)」のが、経済(特に会社など企業活動)の本来の
           在り方なのですね。自分
の会社で働いてくれている人をこき使ったり簡単にやめさせたりするブラック企業は、
           「世を乱し、民を苦しめる」困った存在だ
と思います。

「(日本の)陽明学(者、中江藤樹)」 ( )内は授業担当者   

(中江藤樹の言葉)「孝が根本」のように、いずれ親孝行をしたいと思いました。そして、(親への)感謝の心を忘れないように
したいです。

授業担当者のコメント:授業でも少し紹介しましたが、私の父の名前は「孝」弘(たかひろ)で、今日の授業に出てきた日本の陽明学者、
           中江藤樹のキー
ワードの「孝」(自分を生み育ててくれた存在への感謝)が使われています。その名前をつけた
           祖父と祖母の、自分の子どもに対
する愛や願いを、強く感じます。

「今日の授業」 ( )内は授業担当者

黒板に書いてあった図(「古→新→復古の繰り返し」)で、儒学のジャパナイズ(日本にマッチしたものにすること)が、すごく分かり
やすかったです。(そして、)窮屈も嫌だけど、おおらか過ぎるのもダメだと思うから、私は仁斎(の考え方)がいいなと思いました。

授業担当者のコメント:「ミニスカートが流行したら、次にロングスカートが流行し、やがてミニスカートの流行が復活する」という
           「たとえ話」ですね。
そして、「孔子や孟子、荀子の古い儒学が、中国ではなく日本で復活する」という歴史が
           面白いですね。「窮屈もおおらか過ぎるのもダメ」という考え方は、アリストテレスの中庸やブッダの中道に
           通じますね。さすがです。

10月4日(月) 3K倫理

「仁の人」   

人の良い所を見てくれる仁の人は、人々からすごく好かれるだろうと思った。しかし、人の悪い所もしっかり見て、嫌われたとしても、
その人のために注意してくれる人は真の仁の人だと思った。

授業担当者のコメント:「真の仁の人」という考え方が、私の心(魂)に刺さりました。そんな教師になれなくても、「目指して頑張る
           こと」を続けたい
と思います。そのための力をもらったような気がします。ありがとうございました。

「仁」 ( )内は授業担当者

「仁の人は人の善いところを見る」と(いう伊藤仁斎の言葉が)あった。しかし、悪い部分を見るということも、「改善」という意味で
善いところを見ているのではないかと思った。

授業担当者のコメント:よく考えて書いてくれた「ウルトラ80」ですね。私も、読んでみて「なるほど」と膝を打ちました。「ダメ出し」
           という現在を注
意して、「改善」という未来に期待するという愛情や優しさが大事だということですね。その愛情
           には、厳しさがくっついていま
すね。

「他者のいいところを見る」 ( )内は授業担当者

私は、寺井高校の先生達は生徒の良いところではなく、NGなところを多く探していると思う。けど、私も(寺井高校の生徒の? 
自分自身も含めた?)NGなところが目につくので、社会に出る前に、良いところを探せる力を身に付けたいと思った。

授業担当者のコメント:「良いところを探せる力」って、大切な力ですね。探しても見つからないかも知れないけど、「きっと何かいい
           ところがあるはず
だ」と信じて探し続けること自体に価値があると思います。「この先生は、私のいいところを
           探してくれている」と生徒に思ってもらえるような先生になりたいです。

9月20日(金) 3I倫理

「良い先生」

「良い先生は、生徒の良いところを見る」というのは、本当にそうだなと思いました。なぜなら、良いところというのは、その人にちゃんと
向き合わないと見えないところだと思うからです。

授業担当者からのコメント:私は、もっと生徒一人ひとりに向き合って、生徒の良いところが見える先生になりたいです。「向出=向き合って」
 だけ
に…。

9月30日(月) 3K倫理

「今と昔」

私たちは、よく「今の時代に生まれて、よかったー」と言います。しかし、昔があってこその今なので、私は「その土台となる時代に生まれても、
よかったのになー」って思い始めました。

授業担当者からのコメント:そんな風に考えることのできるあなたは、今にも過去にも未来にも生きているのでしょう。つまり、あなたは永遠を
  生きているのです。

2020(R2)年度

9月25日(金) 3C倫理

「林羅山」   

林羅山の朱子学の考え方は、あまりよくない考え方だったと思います。しかし、江戸幕府は、この考え方のおかげで260年も長く続いたと思い、全てが
悪かったとも限らないと思いました。

授業担当者のコメント:「名作・力作」に選ばれる「常連」になっているあなたの「ウルトラ80」には、毎回、感心させられます。あなたには、「物事を
                多面的(+面と−面など)・多角的(日本国内の視点と国際社会の視点など)に見たり、考えたりできる力」が備わっていると思
                います。そして羅山の考え方は、人々を長く苦しめた戦国時代を終わらせるために有効だったのですね。実力主義や平等主義の+
                面・−面と、秩序主義の+面・−面について考えさせられました。

「(誠)」 ( )内は、授業担当者   

仁斎さんの考え方が、すごく良いと思いました。なぜなら、今はキラキラネームが多いけど、一昔前までは「誠」などの漢字が使われていて、とても良い
意味だと思ったからです。

授業担当者のコメント:私の父の名前は「孝」弘(たかひろ)で、今日の授業に出てきた日本の陽明学者、藤樹さんの思想のキーワードの「孝」(自分を
                生み育ててくれた存在への感謝)が使われています。祖父と祖母の愛や願いを、強く感じます。

9月28日(月) 3K倫理

「日本の儒学」   

古学派という言葉を聞いて、とても身近にあることだと感じた。なぜなら、それは今の流行に似ていると思ったから。

授業担当者のコメント:「歴史は繰り返す」ということは、流行現象(例えば、ミニスカートの次に流行るのはロングスカート)にも当てはまりますね。
                これも一種の「温故知新(故きをたずねて、新しきを知る)」ですね。

「生まれる」 ( )内は、授業担当者

今回の授業で僕が感じたことは、「生まれる」の意味は確かに一つではないということでした。なので、あらためて自分は、どこで生まれたのか(につい
て)考えるいい機会になりました。   

授業担当者のコメント:私を生み育ててくれた母校は、3つあります。卒業した高校と、初任校(大聖寺高校。24〜36歳の12年間勤務)と、最後の
           (?)勤務校(寺井高校。51〜60歳の9年間勤務<の予定。
あと3年>)です。

「(上下関係の必要性)」 ( )内は、授業担当者

上下関係は社会に必要だと思う。しかし、上下関係を理由に、相手を差別するのは間違っていると思う。

授業担当者のコメント:最近の時事研究の授業で、会社のパワハラ問題を取り上げました。去年成立した「パワハラ防止法」では、「優越的な関係(上司で
                あるというパワー=権力)を背景にした言動」というパワハラの定義を学びました。上下関係や上司の権力は、チームの安心・安
           や秩序を維持するために必要だから存在するのでしょう。そし
てそれを悪用(身体的・精神的攻撃や仲間はずれなど)するのが、
           ーム内差別なのでしょう。


2019(H31→R元)年度

9月20日(金) 3I倫理

「良い先生」

「良い先生は、生徒の良いところを見る」というのは、本当にそうだなと思いました。なぜなら、良いところというのは、その人にちゃんと向き合わないと見えないところだと
思うからです。

授業担当者からのコメント:私は、もっと生徒一人ひとりに向き合って、生徒の良いところが見える先生になりたいです。「向出=向き合って」だけに…。

9月30日(月) 3K倫理

「今と昔」

私たちは、よく「今の時代に生まれて、よかったー」と言います。しかし、昔があってこその今なので、私は「その土台となる時代に生まれても、よかったのになー」って思い
始めました。

授業担当者からのコメント:そんな風に考えることのできるあなたは、今にも過去にも未来にも生きているのでしょう。つまり、あなたは永遠を生きているのです。