授業bP7・18 日本の固有文化・日本の仏教@(聖徳太子・平安仏教)

No.17 T.Q.「日本古来の自然観や人間観とは?」

T.A.
日本の温和で恵みに満ちた自然を受け入れ調和することから、自然崇拝の多神教が生まれ、祖先神(氏神)
と郷土愛の産土神による古神道や、本地垂迹説といった考え方(ただしこれは仏を神の上位とする)へと発展
した。人間観においては、私心を去り全体のために尽くす清明心を重んじ、ツミをミソギやハライで洗い清める
という観念があった。

No.18. T.Q.「国家仏教からの脱却に寄与した平安仏教とは?」 

T.A.
国家仏教による仏教の形骸化を脱却するために、最澄は中国から天台宗を伝えた。彼は大乗菩h戒を説き、
日本が大乗仏教国であることを示し、日本の密教はここから始まった。また、空海は真言宗を説き、即身成仏
や曼荼羅によって密教を完成させ、神仏習合への方向づけを行った。

2022(R4)年度

9月16日(金)

「日本の固有文化」  

日本人は、人と関わる上で空気を読みすぎていると思った。でも、空気を読むことは悪いことではないし、時と場合に
合わせることも大切だと思った。

授業担当者のコメント:あなたが身につけた柔軟な考え方は、これまでの倫理の授業に登場した哲学者の言葉で言うと、
           アリストテレスの中庸ですね。「過
ぎたるは、なお、及ばざるが如し」や「帯に短し、たすきに
           長し」
などのことわざにも通じる考え方ですね。「適度さ」や「時と場合」って、大切だと思い
           ます。

「宗教」   

日本の宗教はたくさんあり、それぞれに全部違った良さがあってステキだと思った。だけど私は、たくさんの宗教がある
のは少し不安です。今話題のあの宗教みたいに、変なのが増えると恐いです。

授業担当者のコメント:私も同感です。そして「あの宗教」は、本当の意味での宗教ではなく、「ニセモノ宗教」だと
           思います。なぜなら、霊感商法でお
金をだまし取ることが、あの団体の目的になっているからです。
                政治家と結び付くことで人々を油断させるテクニックもNGですし、それを知っているのにあの
           団体と結びついている政治家もN
Gだと思います。

「日本の考え? 妖怪」 ※( )内は授業担当者   

日本の考え(思想や文化)の中には「妖怪」っていうものもあり、それもたぶん日本ならではの考え(思想や文化)かな。
外国であまり聞かないから。それで、「人が大切に使っていた物も、いつしか妖怪となり、心などが芽生える」って聞いた
気がする。

授業担当者のコメント:日本語には「物になる」とか「本物」という表現があって、「あの生徒は意欲的に頑張っていて、
           いつか物になる」とか「あ
の先生の授業は素晴らしいから、あの先生は本物だ」のように使います。
           日本では、欧米のように物(物質)と心(精神)をはっき
り区別して、何でも科学的・合理的に
           考えることよりも、「妖怪」
や「物に心や命・魂が芽生える」とかいう「物の見方・考え方」
               (あ、ここにも「物」が出てきた! この「物」も「本物」という意味で、心や命・魂も入って
           いますね)を好むのでしょう。


2021(R3)年度

9月17日(金) 3I倫理

「仏」 ( )内は授業担当者  

(最澄が主張した)一乗思想にあるように、「仏のような人」になりたいと思いました。でも、「仏のような人」ってどんな人
なんだろうとも思いました。

授業担当者のコメント:お答えします。最澄が言う「仏(ほとけ)」や「仏のような人」というのは、ブッダ(ガウタマ=シッダルタ)
           のように、慈悲の心
(人に楽を与えたり、人の苦を取り除いてあげる心)を豊かに持つ人」のことです。
           あと辞書には、こんな意味も出ていたので、
紹介します。「大切に思う人。大切に思われる人」。

「愛」 ( )内は授業担当者  

「みんな仏のようになれるんじゃないか」という考え(最澄の一乗思想)は、素晴らしいと思った。(また、)みんなが、優しい
思いやりの心を持てればいいなと思った。

授業担当者のコメント:なるほど、「一切衆生(いっさいしゅじょう)に、ことごとく仏性(ぶっしょう)あり」という最澄の
           言葉には、あなたが受け取
った「深くて広い愛」が入っていますね。本校の3訓の3つ目「人間を信じ 
           胸にうるおいあれ」にも通じる…。

9月22日(水) 3K倫理

「アニミズム」 ( )内は授業担当者  

アニマには、「魂や生命」という意味があると分かりました。(そして、)アニミズムのように、物に名前をつけることで(それを)
大切に使うことができるのかなと思いました。

授業担当者のコメント:小さな子どもは、とても素直な心で自分の好きなオモチャや人形などに名前を付けて、友達のように大事に
           したりしますよね。私
は少し、それがうらやましくなります。童心に帰りたくなります。

 「凡夫」 ( )内は授業担当者  

「自分の悪いことや、不安なことを知って直そうとすることが幸せだ」ということが分かった。(だから、頑張る。)

授業担当者のコメント:だから、応援します。

「即身成仏」 ※( )内は授業担当者

「修行しないと、仏になれない」という言葉(空海の「思想や理屈では悟れない。実際に修行することで悟れる」)が良いと思った。
なぜなら、「報われるまで、努力しろ」という言葉が好きで、それに似ていると思ったから。

授業担当者からのコメント:おおー、それが歌なら、素敵な歌ですね。私も聴いてみたいです。そしてそれが詩なら、素敵な詩ですね。
             私も読んでみたいです。生きる勇気がもらえますね。

2020(R2)年度

9月16日(水) 3C倫理

「日本の四季」  

今の日本は、美しい四季のある島国だ。しかし、地球温暖化が進んでしまえば、四季というものは次第に無くなっていくかもしれない。

授業担当者のコメント:なるほど。だからこそ、今の日本の美しい四季と自然を大事にしたいですね。そして、SDGs(持続可能な開発目標)を重視す
                る社会の在り方や個人の生き方を求めていきたいですね。

「(なぜ、仏になりたいの?)」 ( )内は、授業担当者  

「みんな仏のようになれる」(最澄の一乗思想)や「一切衆生に仏性有り」(最澄の言葉で、「生きとし生けるもの全てに、仏の性質が宿っている」という
意味)などが、(授業に)出てきた。(でも、)「どうしてみんな、仏になりたいの?」と疑問に思った。

授業担当者のコメント:お答えします。ここで言う「仏(ほとけ)」とは、「悟りを開いたブッダのように慈悲の心を豊かに持つ人」のことです。あと辞書
                には、こんな意味も出ていました。「大切に思う人。大切に思われる人」。

9月16日(水) 3K倫理

「(ニセモノの仏)」 ( )内は、授業担当者  

みんな「仏のような人」になれる。本当にそうだろうか? (だから、)人を殺した人でも仏になれるなら、それはきっとニセモノの仏だと思う。

授業担当者のコメント:極悪非道の人殺しが良心の痛みに苦しみ抜き、改心するという話があります。その男は、命懸けで険しい崖にトンネルを掘り、多
                くの人々を救うことで極楽往生するという物語です。人間にはこのように、悔い改める力や(社会)更正する力があるのではない
                でしょうか。ただし、それに無自覚だったり、それを発揮できない人がいることも確かですが。

「聖徳太子」 ( )内は、授業担当者  

聖徳太子のように、リーダーであっても周り(の人々)と同じ(平等な凡夫の)立場で(考えたり、行動したりできる人)でありたいと思った。そして
そんな人が世の中を救うのだと思った。

授業担当者のコメント:この「ウルトラ80」を書いてくれたあなたは、私から見て、そういう理想のリーダーになっていると思いますよ。あなたの醸し
                出す人間的な雰囲気は、まるで肩のあたりに、いつも温かい春風が吹いているようです。

2019(H31→R元)年度

9月13日(金) 3I倫理

「日本の四季」

このまま日本の四季のバランスが悪くなったら、どうなるのだろうと思った。なぜなら、季節ならではの行事などが出来なくなったりして、文化が無くなってしまいそうだから。

授業担当者からのコメント:まさに、「世界のためが日本のため」なのですね。ストップ 気候変動!

9月18日(水) 3K倫理

「思想」

昔の人たちの考えは、今生きている人たちに上手く引き継がれているなと思った。だから、次を生きる人たちに、自分たちも上手に引き継がせることが大事。

授業担当者からのコメント:うーむ、これも大事な「世代間倫理」ですね。今以上に未来が良くなりますように!