No.71

「カール5世の夢想」

☆ 神聖ローマ皇帝に即位したハプスブルク家カール5世は、スペイン王(としては
  カルロス1世)を兼任していた。そのためオーストリアとスペインの両ハプスブルク家
  の領土が一つとなり、彼は「ヨーロッパ帝国」を夢見ることになった。 この寓意画は、
  一人の乙女によって象徴された彼の夢想のイメージである。
   この絵を左90度に傾けてみれば、頭と冠はスペイン、へそはベーメン(ボヘミア。
  ほぼ今のチェコ)、首と胸はフランスとドイツ、腕と手はデンマークとイタリアであり、
  教権を示す玉はシチリア、帝王の印である笏(しゃく)はイギリスとスコットランドを示
  す旗をつけている。 



 左90度傾けると… ↓



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