2019(H31→R元)年度

授業№27・28 革新思想(吉野作造・美濃部達吉)・近代的個人(夏目漱石・森鷗外)

T.Q.「作造の民本主義と達吉の天皇機関説の共通点とは?」

T.A.
作造は民主主義と区別して、日本の天皇制に即したデモクラシーとしての民本主義を唱えた。達吉は、日本の統治権は国家にあるとし、天皇の存在はそのための手段とする天皇機関説を唱えた。両者の共通点は、天皇を目的ではなくて手段であり、民衆を中心とする国家を理想としている点にある。

T.Q.「漱石と鷗外の共通点と相違点とは?」 

T.A.
夏目漱石と森鷗外は、ともに海外留学を経験したが、漱石は在野の人となり、外的な文明開化を批判して、日本人の自分としての主体性を確立するという意味での「自己本位」や個人主義を主張した。それに対して鷗外は、政府(陸軍)の高官として体制側に立ちつつ、東洋と西洋の両文明をふまえた「二本足の学者」として活躍した。両者の目指すところは、近代的自我を打ち立てることでは一致していた。


10月28日(月) 3K倫理

「人の世に熱あれ、人間に光あれ」

この言葉の意味を知って、この言葉を言った人は生きている間、どれだけ人にさげすまれたてきたのだろうと思いました。だから、人を簡単にさげすんだらダメだと思いました。

授業担当者からのコメント:本人に全く責任の無いこと(歴史的な身分制度などを背景とした職業や居住地)で差別されてきた「部落の人達」の悲しさやつらさに共感し、応援できる人間でありたいですね。

「外と内との価値観」

よく海外からは、日本人は自己を抑制する文化があるから、規律がしっかりしていると言われる。だけど、それって裏を返せば、自己を主張できないから人まねしかできないってことだと思った。

授業担当者からのコメント:鋭い分析(しかも、自己分析)ですね! 素晴らしい…。