2019(H31→R元)年度

授業№23・24 国学(賀茂真淵・本居宣長・平田篤胤)と民衆の思想(石田梅岩・安藤昌益・二宮尊徳)

T.Q.「真淵→宣長→篤胤の国学の変遷とは?」

T.A.
『万葉集』を研究した賀茂真淵は、高く直き心(「ますらをぶり」)を古道としてアピールした。その後本居宣長は『源氏物語』を研究し、文芸の自律性を主張し、清潔・淡白な大和心が良いとした。また文芸的な国学を説いた2人に対して、平田篤胤は政治的な国学を主張して、復古神道を確立した。

T.Q.「江戸時代の農民にとっての昌益と尊徳とは?」 

T.A.
安藤昌益は「法世」を排して、全ての人が農耕を基本とする平等な「自然世」に復帰しなければならないと説き、さらに自給自足が重要であるとして士・工・商を批判した。二宮尊徳は、農業は自然の営みである天道と主体的な人間の働きである人道の調和が必要で、報徳思想を展開し分度と推譲を唱えて農村の救済を図った。

10月1日(火) 3I倫理

「商売」 ※( )内は授業担当者

安藤昌益は、「商人が安い所で安い物をたくさん買い、それが高く売れる所でたくさん売ることで利益を得るのは平等(フェア?)ではない」と主張した(と先生は言った)。けれど、それでは商人が商売できなくなるので、そうなるのはしかたないと思う。

授業担当者からのコメント:今回の授業は、中国の文化を悪く言うことで(「からくにぶり」、「からごころ(漢心)」)、日本の良さを強調する国学を紹介しました。そして、商人を悪く言うことで、農業中心の自然世を理想とする安藤昌益を紹介したのです。比較することで、特長(特徴ではなく、「特別な長所」)をクッキリ、ハッキリさせる手法ですね。

「つながり」

自分一人では、生きていけない。親や祖先のおかげで、今の自分があるんだなと思いました。そしてそれは、映画「ドラえもん」のエンディングテーマ曲「生きてる生きてく」の考え方に似ています。

授業担当者からのコメント:「生きてる生きてく」(詞・曲・歌:福山雅治)を紹介します。

~♪~不思議なものだ 子どものころは 大人になんてなれないのに
 大人になれば 「ときめく」だけで いつでも子どもになれる
 いままで生きて 出した答は 正解よりも間違いのほうが多いよ
 僕は間違いながら 大人になってきたんだ
こんな僕の人生の いいことやダメなことが
100年先で頑張ってる遺伝子に 役に立てますように
いまを生きてる…

そうだ僕は 僕だけで出来てるわけじゃない
100年 1000年前の遺伝子に
誉めてもらえるように いまを生きてる
この生命で いまを生きてる
今日も生きてく~♫~

10月2日(水) 3K倫理

「報徳思想」 ※( )内は授業担当者

僕は、今の自分があるのは、親・祖先を含めた自然と環境(だけではなく)、そして自己のおかげで成り立っていると思う。なので、報徳思想には、あまり共感できない。

授業担当者からのコメント:…うーん…。これもコラボレーションなのではないでしょうか。自己を取り巻く自然や環境と、自己そのもののコラボ。「死んだら、すべて終わりですか?」の問いに、「否!」と答えたい。そう、「100年 1000年先の遺伝子」のためにも!