『ゾウの時間 ネズミの時間』(本川 達雄著 中公新書)  ※書き込み等コメント


P.15

科学というものは自然の一面だけを切りとってきて考えるという性癖をもっている。

一面だけの事実が指し示す方向が、必ずしも正しい方向ではないことを、いつも忘れないようにしたいものだ。

※科学の「科」は「一面」(部分)、哲学の「哲」は「全て」(全体)。


P.137

力学的相似の例のように「相似」という概念を持ち込めば、時間と空間とは、ある関係をもってきてしまうものであろう。

(中略)人間は、何らかの相似性をもとにしなければ自然を理解できないのではないか、と私は思っている。自然科学

とは自然の内にパターン(相似性)を見つけ出す作業ではないだろうか?

※人文(社会)科学としての歴史学にも言える事。例えば、ローマ帝国とナポレオン帝国と大英帝国と大日本帝国と現在の

 アメリカ「帝国」の相似。



2007.4.5